毎年年末には更新補足しております。

●入手した資料で更新しましょう。

■少年マガジン　1962年1月7日号　お正月特大号

	人気者のひみつ特集号ということで、けん銃カードがふろく綴じ込みとしてついています。表紙は三遊亭小金馬（４代目金馬）とお友達の三番叟でしょうか。これまたお正月らしい絵柄となってますがにんじんを加えています。小金馬は当時NHKのお笑い３人組でも人気でした。 　巻頭カラーは柳家金語楼と水の江瀧子（ターキー）のゼスチャー対決。これもNHKの番組でおなじみ。

特集の人気者は坂本九たちの顔診断、テレビ人気もの重さ比べ、オールスターのひみつ集（大村昆のめがねなど）、しかし百発百中早打ちじまんは当時人気の西部劇とかけたもの、デン助さんの化粧のひみつなど。

		トランプの必勝法では、ばばぬき、７ならべ、しんけいすいじゃくでの勝利テクニックが紹介されています。 　この３つはたしかに定番のゲームでしたから早速試したお友達も多かったのではないでしょうか。 　テクニックとしてはそう珍しいものではありませんが、ゲームする皆がそうしてしまえばゲームは面白くなくなってしまう感じもします。当時トランプはお正月の家庭でできる楽しい遊びだった訳です。 　そしてこのページに巻頭の拳銃カードの遊び方が記載されていました。じゃんけんとこのカード自体が当時人気の西部劇などで活躍する拳銃がわかる拳銃百科カードにもなっております。

■少年サンデー　1964年12月20日号
	いつも迷うのがこの何月何日号。実際はこの日より先行して発売されること、編集は発売日を頭に置くのかそれとも号の日付を考えるのか・・・という問題です。 　 1965年1月新年号1号は1964年の12月15日に発売されています。この1964年12月20日号は年末の52号ながらその１週前の12月８日に発売されていることになり、買う側にどれだけ年末が意識できたか、作る側はさらに先行していた訳です。 　丁度この号は300号、週刊誌なので年間約50号で創刊から約６年がたったということです。 　もうこの頃のサンデーは定価50円、２２０ページはあって、人気漫画連載は「おそ松くん」、「オバケのQ太郎」。「サブマリン707」など堂々８本、読み物３本、絵物語２本そして巻頭図解というしっかり充実とした構成でした。 　その巻頭図解はこの年シリーズで掲載した「少年太平洋戦史」の最終回で本土決戦と原爆。内容的にもこの１年をまとめるものでした。真珠湾から３年８カ月を回に分け特集したこの企画も最後はたけやり、食の困窮など初戦のカッコよさとは対象的な結末を迎えます。この特集の最後のページでは不戦の誓いと平和の尊さで結ばれています。戦後１９年、テレビもある、食べたいものなら何でもある・・・みんなで考えようもし第３次大戦が起こったら・・・もうそれから今は50年が立っています。

３００号記念ということで懸賞もパズルも加え4本。その中で気になったのは影丸のトランプル大懸賞。小出信宏社は紙もののゲームなどをいろいろ出していた会社ですが、トランプ以外のトランプル。昔読んだのはトランプに税がかかるのでそれとは違った付録を付ける話。このトランプル絵からするトランプのA（エース）やK（キング）に相当するカードが１や１３になっているようでマークもクラブやハートではなく影丸などキャラクタになっています。60年代親戚家族が集まればトランプをやった記憶もあります。懸賞や広告、そして付録などで、季節ものでもあったのかもしれません。

雑誌としてのクリスマスや年末特集はありませんが、漫画や広告には雰囲気は十分あります。 この号に掲載されないでも人気であった伊賀の影丸は次号１号から第6部が始りますし、これも人気であったスーパージェッターも新連載で開始されますから、これこそがサンデーを読む子ら実際のクリスマスプレゼントになったのかもしれません。 ＜この号の次号予告 　スーパージェッターのテレビ放送は1965年の1月からで、雑誌掲載はそれと同時、実際はそれより早い12月発売の号に漫画は掲載されたことになります。

■少年マガジン１９６１年１号（1月1日号） 1959年の創刊ですからまだ２年目、 表紙です。ページ右下にスピード大懸賞のナンバーリングがされています。

巻頭のカラーグラフです。折り込みカラーで人気の自動車特集。扉ページの絵柄とともに新年のスペシャル感が出ています。 　表紙裏右下には大懸賞の案内がされています。 この頃は応募券をはがきに貼って応募するタイプが多かったと思います。 この懸賞は次号に当選番号が発表される、宝くじのような方式だったよう です。当たるとナンバーを切って送るのではなく、切らずに本ごと送るという ものです。なぜ切らない？思いつくのは、本を傷める、書店で番号が切られ る対策・・・。本は必ず返しますとあります。当たると送る方も送り返す方も結構大変だったと思います。 　当時雑誌は１回読んで終わり・・・というような漫画ではなく、何度も読み返す大切なものでした。 　このスピードクイズは正月の特別なものではなく１０号第９回でも連続して 行われています。そしてこの番号懸賞は一時期はなく、１９号6月4日号で行われています。この時は枠から切って応募となっています。やはり問題もあったのでしょう。　 　このスピード懸賞の賞品は野球手帳 　調べてみるとこの形式の懸賞はすでに前年からやっていたことが判ります。

こちらが懸賞発表の様子。前年度の発表で賞品や人数も違って いて、４３０名なので、今回の懸賞が毎週１５００名で規模が大きくなって いることが判ります。前年度の顕微鏡、双眼鏡、カメラ、万年筆から一気 に動くプラモデルと変わってます。遊びの要素を緩和するように「理科の 勉強になる・・・」モーターで動いて組み立てるというところなのでしょう。 　翌２号には発表の様子が判るのですが、残念ながら雑誌の持ちあわせがありません。この号を見ると判るのは前号以前の当選者の名前も発表されていることで、つまり雑誌を送り返した人です。

次号の案内です。これを見てもスピード大懸賞はやはり大きな柱だった様子。 　「競争自動車」が1500名に当たる。 1月8日号は前年12月28日売りだし、実質の新年号なので付録（閉じ込みカード）付だったようです。 　ポケット魔術は、新辞典とあるので別冊子ではなく、今号のような漫画内の構成でしょう。

巻頭折り込みグラビアの裏は単色印刷。 怪傑ハリマオはテレビでも放送で人気でした。　　　　 ここで気づくのが、「少年少女新百科事典」　　　　　　 これは漫画中の1コマ分を使ったコラム型の図解

これが２ページごとにあるのですから、漫画としてはちょっと読み難いですね。ということで１ページ使わているところもあります。

　　　　　　　　　　　　　　　　

車の値段は興味深い、ロールスロイスが630万円、 ブルーバードが６３．５万円。当時の大卒初任給は１万5千円くらい。 　この１コマ型の特集、雑誌を切って豆辞典にした方はなかったと思いますが、ページ構成の特集になったのがその年の夏ころ。 　それでも巻頭マンガの後。特集図解が巻頭になるのは年末12月。 背表紙の色が白になり、表紙に特集紹介の帯画が入ります。個人的に好きだった少年週刊誌の巻頭特集（カラーから２色、単色と入る人気漫画前の数ページの構成）構成となったのは1961年の年末からであったようです。

1961年52号　12月24日号

ひみつ兵器特集で表紙の赤帯に特集のイラストが入っています。

　
　

巻頭は自衛隊の装備から始まり、各国軍隊の新兵器を紹介しています。メインの漫画である ちかいの魔球の扉はカラーです。そしてマッハ三四郎は２色の扉絵。右ページは修学旅行専用船ができるという話。名前を募集とありますが、これは1962年 - 修学旅行専用船として「わかば丸」(説明にあるように「おとわ丸」を改装)が大阪・神戸 - 別府航路に就航、1974年まで、四国の小、中学校を中心とした、修学旅行に活躍しました。 60年代　冬休みの研究 当時の冬休みのドリルなどを掲載 幼稚園　1961年１月号（小学館） おしゃれな晴れ着で装う子供の表紙はいかにも60年代、それも前半を象徴するもののように思います。お正月お楽しみ号とあるように、当時の子供は「もういくつ寝ると御正月」の歌の歌詞にあるように御正月を楽しみにしたものです。そうした季節感を学年誌・月刊誌がリードしていたことは、テレビアニメ時代の前の現象ではないかと思います。それだけに誌面はいたるところ御正月のスペシャル感いっぱいです。 　 巻頭の折り込みページはワイドの誌面に ３年後の1964年に開通するモノレールと新幹線の画が掲載されています。まだこの当時は外形、塗装とも決まっていなかったのか、モノレールは全く違うように思いますが、新幹線の方は形も色や窓配置など０系新幹線とは似ているようですがずいぶん違っています。 　 　初詣はお母さんも着物姿、何か七五三のような感じもします。おさるのぴっきいはテレビでも放送があったようなのですが、その記憶は個人的にはありません。お正月と言えば、年賀状。その配達までの仕組みを紹介しています。それにしても手渡しされる姿制服が懐かしい。祝日の日章旗も懐かしくなってきました。この号にはサイコロがわりのルーレットが付属したようで、すごろくで使う姿が描かれています。 　 　 正月号には紙で作るふろくも付属したようで、組立方が説明されています。幼稚園生にはまだ難しかったでしょう。雑誌幼稚園には後半、親向けのページがあって様々な解説がされていますが、現存する本誌では切り取られ紛失しているものも多いようです。